2011年12月29日木曜日

Deep Impact

ディープ インパクト(深い衝撃)、かの名馬の記憶は新しいところですが、深くて感動的な衝撃を人に与えるのは競走馬に限っての事では無いようです。60㎝超の山形県産ニジマス、去る連休も多くのご来場者様に衝撃を与える事が出来たようです。ドナルドソンでもなくヤシオマス(全雌3倍体)でもない、通常卵から孵化した普通のニジマスであります。他と違う点は、その飼育環境にあります。通年7℃の鳥海山の湧水で、極めて薄い飼育密度で3年をかけてはぐくまれた群であります。各ヒレは養殖魚にありがちな欠損が無く、極めて高い体高とともに強烈なトルクの要因となっています。

魚類でさえ後天的な要因でかくも見事に成長するもの、小生も氏素性を嘆かず切磋琢磨が必要だと感じます、相当手遅れの感もありますが。

この年末年始はかくなる山形産を、ご来場者5名様につき1匹の比率で放流します。過去の割引券等のご進呈はありません。あの魚体を釣り上げて、なおかつ割引券と言う事に違和感を感じるようになりましたので、この年末年始は王道で行く、そう決めました。

2号店ともども年末年始に休業日はありません。2号店は大晦日に些少のサービスを予定しています、詳しくは2号店の放流メニューをご覧ください。

2011年12月20日火曜日

四天王を制す

この週末の特別企画をご案内いたします。日本のクリスマス論に関して多々憤慨多き小生ですが、ここは俗に言うクリスマス セールと言う事で、当池のメインポンドで3日間限定の以下を企画たしました。是非ともチャレンジしていただきたく、マス類共々お待ち申し上げます。Trout Hatcheryでは別企画がございます、ご参照ください。
時節がら♪諸人こぞりて、となりますやら。

以下の4魚種を、この3日間ですべて釣り上げた方に金10,000円の金券(2,000円×5枚)をご進呈します。
1.山形県産大型ニジマス(50㎝ over)。赤褐色の美しい魚体が特徴。
2.尺ヤマメ。丹沢は八丁ヤマメセンター産、元獣医の養魚家が作出したブランド ヤマメ。
3.ブラウン トラウト。丹沢産。茶色い魚体に織りなす朱点、ネイティブと見まごう逸品。
4.ブルック トラウト。背中が盛り上がった(♂)カラフトマスを思わせる魚体、誰しも見た事がないはず。

魚種の選定にあたってジャガー等のF1を除外しました。自然界に生息する種だけで行く、神が作りたもうた種だけで行こうと今回は考えました。

これらは3日間の内に釣って頂ければ結構です、一度釣った魚種はカードに記録します、後は残りの魚種を狙うだけ。(例。金曜日に山形産と尺ヤマメ、日曜日にブラウンとブルック。これでOK。) フェアーではない釣り方、釣人としての品格が欠落した釣り方はご遠慮下さい、罰金1億円を申し受けます。なお金券の有効期限はありません。

年末年始に向けて当池では放流魚種が多彩になってきますので、いささかのお持帰り制限をさせていただきたく存じます。1時間当たり3尾でお願いします。

2011年12月13日火曜日

「泣けとごとくに」

宮城県南三陸町産のニジマスを放流しています、即効性が高くよく釣れます。彼の地で仕入れた群を、Walton Gardenの釣池の水で一週間程飼育してから出しています。低水温や濁水に慣れた群が、当池の水に馴馳された事でよい結果になっていると考えます。

そのニジマスを仕入れに南三陸町へカミさんと出かけた。湾の奥に位置する町の中心部は、文言で表せないほど悲哀に満ち満ちていた。態度には出せなかったが、心の中で手を合わせ、車窓から犠牲者の冥福を祈った。誰しもがそうするであろう光景であった。
夕暮れの北上川を渡って帰路についた。この川を逆流した津波で多くの児童が亡くなった小学校の悲劇が思い出された。「一握の砂」に「北上の岸辺目に見ゆ、泣けとごとくに」と言う有名な歌がある、啄木の歌意とは違う事は承知しながらも、この「泣けとごとくに」と言う言葉が何度も込み上げて来る、切ない帰路であった。

2011年12月6日火曜日

栄枯盛衰

昨日曜日に放流した小型ニジマスは抜群の活躍でした。単にニジマスと言っても様々な飼育履歴があり、その特性は多様であります。また、受け入れる釣池側の環境によってもその特性は大きく左右されます。自分の釣池に合ったマス類を調達する、釣場経営には極めて重要な要件であります。

ほとんどの管理釣場ご愛好者が、それをゲーム フィッシングとして位置付けなさっていると存じます。そのゲームのツールとしてロッドやルアー類が釣具業界から過多と思える質量が供給され続けています。換言すればヘッポコ釣師でも、それらを武装することでより簡単にマス類を射止める事が成就する構図になりつつあります。さて、ゲームなる物の魅力を考慮すると、より難易度の高いミッションをいかにスマートに成功させるか、ここが醍醐味と言えます。そうであれば、マス類を生産、供給する側の業界は釣りにくいマス類を育種する事が本来求められるべきであります。最新のルアーを嘲笑しながら悠然と泳ぐニジマス、釣場やマス類に逃場を求められない立場で魚と対峙する釣人、このバランスが肝要であるべきと内心思っているのですが、釣場経営の身上として不適切な発言は許容されません。

多すぎる釣場数、性能が高いとやらの道具、過剰に放流されるウブなマス類、ご愛好家にはよりよい環境となりつつありますが、管理釣場なる業界がこのまま未来に継続するとは考えにくくあります。

2011年11月30日水曜日

「長距離ランナーの孤独」

明日から12月、今年こそはと意気込んで、何もできないまま年が暮れて行く、下天の内の50余年であります。

ご好評を賜りました山形県産大型ニジマスを対象とした割引を継続中です。この週末も追加して放流の予定です。小型は宮城県産、日格差の激しい河川水で飼育された魚群であります。

お1人で1日券をご希望されるお客様が増えています。夜明けから日没まで、水面のうつろいを眺めながら何を想っておられるのか、小生には知る由もありませんが、癒しの時空をご提供出来ますれば幸いです。表題の事は、アラン シリトーの著書よりもWalton Gardenの方がより物語っているような気がします。

2011年11月24日木曜日

60㎝over=2割引

去る祝日の大型魚、ヤマメの放流は良好でした。80名様弱のご来店で、1割引券のご進呈56枚、2魚種が釣れなかった方1名、の結果になりました。100尾放流した50㎝overはその半分が活躍した事となり、お1人の最高漁獲数として3尾×3名様、その内小学生1名を含む。2,500尾放流したヤマメはお1人様を除いた全てのお客様が漁獲された。かく内訳でございます。

しかし本当の大物捕獲者は、James Pondで約50㎝の巨イワナを釣り上げた方に尽きます。放流Menuではご案内しませんでしたが、密かに放しておいた、密偵のごとくの巨イワナでありました。

この週末は更なる大型を放します。選りすぐりの大型、平均魚体重3.5㎏、際立つ大型であります。50over/1割引を継続しながら、60over/2割引を加えて進呈します。本件につきましては小生の採寸を要す事とします。

2011年11月21日月曜日

山形産1尾=1割引き

去る週末はギンザケだけの放流のせいで、極めて難易度の高い状況となりました。一日中表層で無数のライズ、池中にマス類の活性が見て取れる、釣人にはヨダレの出るような状況でした。しかし釣れない、どんなにロッドを立てて釣っても釣れない、表層の奴らは見向きもしない。小生一度はやってみたかった放流でありました、釣場において主体である釣人と従属的なマス類の関係を、たまには逆転させたいと。トラウト フィッシャーを豪語する釣人の焦燥をマス類に見せてやりたいと、ほくそ笑んでいた訳です。しかし少々やり過ぎの感、営業上はよろしくない結果に終わったようです。

そのお詫びの念も込めまして、23日(水)に山形産大型ニジマスを100尾、ヤマメ200㎏を放流します。以前より山形産は放流していましたが、釣り上げられたほとんどがお持帰りとなりました、赤い靴を履いていたわけでもないのですが。そこで今回は放流量が多く、ほとんどのお客様の手に行き渡る事が考えられますので、いささかのお持帰り制限をさせていただきます。持って帰らないで下さいと申し上げにくい立場でありますので、健全にリリースされた方に謝礼としての割引券をご用意させていただきます。50㎝over1尾につき1割引券1枚、10尾釣ればタダ券になります、この線でお手打ちを賜りたい、多くの方に大型魚の魅力を堪能していただく苦肉の提案であります。

ヤマメの200㎏、管理釣場の1日の放流量としては異例の量であります。約2500尾になります。ここでまた割引券、このヤマメ、釣れなかったと言うよりも釣らない方が難しいと推察しますので、5時間以上の釣券で山形産もヤマメも釣れなかったお客様に1割引券を差し上げます。悩ましくも困難な割引であります。

2011年11月17日木曜日

女心はどうでもいいが

またぞろ雨の週末、シェルブールならずとも、であります。

微細なターンオーバーを繰返しているとは言え、上向き基調であります。表層でコーホーサーモンのライズが活況。振幅の大きい今秋の様気には閉口しています、ご同業各位も苦戦しておられる由。特に当池のように水深が深い池はハンディがあり過ぎるようです。かくもセチガライ世の中では、情けと水深は浅い方がよろしいと得心。

2011年11月11日金曜日

出羽桜、飲み過ぎた。

久しぶりの晴れの週末、ご同業諸氏の脈打つ高揚が聞こえて来そうであります。小生も眈々と収益予想をしているわけですが、大体においてはハズレとなります。しかしともあれ、池水が良くなった事には安堵しています。気象事象に起因しているとは言え、自らの努力で解決できない事態に直面すると強烈な挫折感に包まれます。先週なぞは疲れ果てて、乗りなれた愛車のウインカーのレバーを空振り、踏み込んだはずの足がアクセルに届かなかったり、笑い事ではない状況でした。

気分転換に愚妻と山形、宮城に一泊旅行、山と川と水田で構成される日本の原風景が広がっていた。ずーっと昔からある、ほとんどの日本人が心安らぐ風景、後世にも残しておかなければいけない風景だと思った。TPP参加か否か、国際的な競争力の強化とは、日本の農業の崩壊と引き換えに得る程の事なのか、大地の血肉が叫んでいるような気がする。

2011年11月10日木曜日

コーホー放流

池水の状態が良好になりました。小生は意味深げの笑みをもって諸兄をお待ちしています、先週までの放流不発の様は無いと断言しながらであります。

立冬を過ぎやっと晩秋の風情、管釣り本番となります。まずはこの週末にコーホー サーモン(銀ザケ)から。宮城県産であります。彼の地の復興を想い温めてきた群、その重責を知る由もない彼らですが表層で活躍してくれる事を確信いたしております。Hatcherも同メニューです。

山形県産依然好調です、水温低下と比例して本来の馬力を取り戻している感があります。

2011年10月31日月曜日

♪教えて、アルムのモミの木よ。

去る日曜日、苦戦しました。放流の効果が皆無、ご来店のお客様には心よりお詫び申し上げます。放されたマス類はどこへ行ったのやら見当がつきません。当池に住む魑魅魍魎の仕業か、不安定な天候が原因か、釣券を配るルートを変えたせいか、館内の楽曲が悪いのか等々悩んでいます。いつも右足からはくズボンを左からに変えてみるかと思ったりもします。大型の山形県産は小生の思惑通りに釣れているので、水質悪化が要因とは考えにくい、放流効果が出ない小型魚も、同群を放流したHatcheryでは好調に釣れているので、放流魚の品質に起因しない事も明白。分かりません、どなたか教えて下さい。
案じても前進しないので、低層水を強制的に排水し換水に努力しています。木曜の祝日までに道が開かれる事を望むばかりであります。

Jamesの巨イワナ、虚イワナに終わりました。濁りの出ていた本池では無理な話であったのでしょう、Hatcheryの2号池では同群が釣れています。イワナに関しては過去にも幾度か失敗していた事のような気がします。
子ノタマワク 過チテ改メザル、コレヲ過チト言ウ 50歳を過ぎて未だ天命を知らない小生には難しい課題であります。

2011年10月27日木曜日

我悲不筆

週末に放流する巨イワナを養殖池から取り上げました、改めてその大きさに驚愕、その容姿に感嘆、小生の文章力ではその魅力をお伝えできない事が残念であります。彼らは管理釣場ごときで消費されるイワナではない、剥製にして床の間に鎮座させるべき、タモ網を持つ手が止まりました。数分の沈黙の後、スタッフの問いかけで我に返り、断腸の思いですくった、直径40㎝のタモ網に2匹しか入らない、判断を早まったか、もう遅い。

と言う訳で、この週末JamesとHatcheryに潜んでいます。ご来店諸兄におかれては虚イワナとならない事を願うばかりであります。

2011年10月25日火曜日

Trout Hatchery OPEN

今週末から2号店Trout Hatcheryを再開します、本店Walton gardenの複雑怪奇な釣りを敬遠なさるお客様はぜひともご来店下さい。釣券種、ご利用料金に若干の変更がございます、詳細はHatcheryのHPをご覧ください。

巨大なニッコウ岩魚、40㎝超の巨イワナ、ご覧になった事ございますか。当Walton gardenのJames Pondに今週末より放流いたします。何を血迷ったか、管釣りトップシーズンの最終兵器にも成り得る逸品を放流する事になりました。釣り上げたらば、日々極めて冷静な方でも右往左往なさる事必定、日々極めて寡黙な方でも多弁になる事これも必定であります。かくも取巻く業界の常識を大きく逸脱した無謀な放流と言えます。水温が下がればメインポンドにも出していく予定です。

このメインポンドは60㎝級の放流比率を上げ、標準のニジマスのサイズもやや大きくなります。これから秋本番、浮足立つWalton Gatdenであります。

2011年10月21日金曜日

酔うて候

週末は雨の予報、管理釣場の経営者諸兄には泣きの雨、意気の高揚を妨げる雨であります。

去る2週間、今期の目玉となるマス類を調達に東奔西走しました。12月から始まるアユの池入れの前にこれを済ましておく必要があったのです。1.5尺強の巨イワナ、60㎝超えのニジマス、ヤマメ、ブラウン等々であります。なぜこれらを揃えなければいけないか、並のニジマスだけではなぜいけないのか、顧客サービスか自己満足か、フツフツとした疑問を抱きながら、今宵は早めの一献、秋の夜は更けていきます。

2011年10月12日水曜日

Somewhere? Over the rainbow.

去る連休で疲れ果てたのは小生だけでは無かったよう、当池のマス類たちもやや不機嫌の感。James Pondに泳ぐ月光川水系出身のイワナ達はとんと姿を見せません、十三夜を過ぎても丸くて淡い月の光が彼らの郷愁の想いを助長しているのでしょう。山形県庄内産の大型ニジマスも何処に潜んでいるのやら。

この週末は連休と同じメニューで放流します。数釣りの中に混在する大型魚の醍醐味をお楽しみいただければと存じます。去る連休の釣果、小生の知り得る限りでは1日券で193尾と言う方がいらっしゃいました。その内60㎝級は2尾だったとの事、これ位の確率である事をご承知ください。

James Pond、絶好調、この週末もヤマメを放流します。

2011年10月9日日曜日

主観だけの釣果情報

連休2日目、本日も多くのご来店を賜り厚くお礼申し上げます。

昨日を大きく上回る放流量に支えられ、沈黙の時間帯は少なかったと思います。もはや雑兵とは言えない小型ジマスがこの事に大きく貢献いたしました。

山形県産over the rainbowは6名様で7尾捕獲されたようです。昨日からの放流数は約60尾、明日の放流群と合わせると約100尾、その多くがメインポンドに潜んでいる事になります。営業上残念な事は、釣り上げられたその多くがお持帰りとなる事であります。願わくば少なくも数回は釣られてほしい、連れ去られて行くその個体を傍観しながら、小生の隠されたため息はお客様に届く事はありませんでした。なぜか尺に近いイワナが釣れています、ブラウンの群に混じっていたようです。

James Pondは依然絶好調、本日は鼻息荒くニジマスとヤマメを同率で放流しましたが思惑には少々届かなかった由。明朝の最初の放流後の本池は極めて原価率の高い状態となっています、お見逃し無き様に。最近気分転換に少しJamesで、と言う方が少なくなりました。メインポンドにわき目を振る事無く終始Jamesで楽しんでおられる様、嬉しい限りの事であります。

明日は連休最終日、Walton Gardenは潤沢なマス類を備蓄しながら、諸兄のご来店をお待ち申し上げております。

2011年10月8日土曜日

主観に基づく釣果情報

初秋の風が心地よい一日でした、放流効果も顕著で主客ともに原価割れのない良き日だったと存じます。前回ご案内の通りのメニューで放流させていただきました、以下にその詳細をお知らせします。尚、このコラムは小生の主観に支配された内容となっております、諸兄にはその行間を読み取っていただきたくお願い申しあげます。

期待の山形県産60㎝級は3名様が漁獲、周囲の嫉妬をよそに満面の笑みとなりました。ブラウントラウトの漁獲に関する目撃情報はありません。

James Pondの目玉であったヤマメは大活躍、全てのお客様に行き渡ったようです。月光川水系のニッコウイワナは程よくの感。

終日両池の安定した釣果を下支えしたのは小型のニジマスでした、雑兵の活躍が勝利をもたらしたの感です。5時間3ケタを釣った方が数名との事。夕方の5時頃からのひと時、異様な程のライズが続きました。焦燥する釣人を尻目に無数のマス類のハッチ、久しく見かけない光景でした。
明日は本日を上回る量のマス類を準備しています、ほくそ笑むのはいづれの釣人か、これに関しては小生の責任の外にある事ではあります。

2011年10月4日火曜日

Imagine, all the people.

お久しぶりでございます。震災、風評被害、アユ商戦、そして挫折の釣堀初日、たった半年の事ですが、最近やっと長いトンネルを抜け出た感があります。去る連休の絶好調の釣果と場内の活況は、疲弊した心身をときほぐすカンフルとなりました。満身創痍の身に圧縮し続けていたエネルギーは、10月のWalton Gardenに爆発する事となります。皆様、今期もどうぞよろしくお願いいたします。

想像してください、メインポンドの事です。次の連休に驚愕のover the rainbow 山形県産大型ニジマスを放流します。怒涛の3㎏(60㎝ up)、nativeと見まごう魚体は過去当池で多くの釣人を魅了し続けました。今回ため息をつくのは貴殿かもしれません。合わせて40㎝級のジャガーとブラウントラウトも放流予定ですが、山形県産の前では所詮前座、脇役に終わる事でしょう。

想像してください、James Pondの事です。上記のジャガーとブラウンをあの狭小な池に放します、特有の浅い水深が演出するブラウンとの出会いは、最表層である事を確信しています。メインポンドとの変化を付ける為、ヤマメとイワナも用意しています。ちょうど今頃産卵期にあるヤマメは、オスの容姿特にその顔貌が鋭く、サケ科魚類の標本の様を成しています、清楚な美しさに潜む野性味をご堪能いただけるのもこの時期ならではのものです。イワナは山形県、鳥海山を源流部とする月光川水系の系統、一味違う滋味をご確認していただけたら幸いです。

♪You may say I'm a dreamer.♪ いいえ、上記はこの週末の放流メニューであります。ご期待ください。

2011年9月22日木曜日

23日再開

試し釣りの結果は良好、明日再開します。全てホウライの放流となります、James Pondはイワナとホウライで行きます。

2011年9月17日土曜日

Walton 枯れすすき

♪猛暑に負けた、いいえ欲に負けた♪
水温が下がらず、マス類を釣る環境に無い事から臨時閉店しました。
ご来場いただいたお客様には深くお詫び申し上げます。気温の低下を見ながら、仕切り直しといたします。

2011年9月15日木曜日

訂正とお詫び

残暑による高水温のため、「百年に一度」の放流を断念しました。水圏環境に馴らしておこう放流したサクラマスが弱って斃死する様を見て、希望が失望へ、やがて絶望へと豹変して行ったという事です。

2011年9月13日火曜日

一握の虹

初秋の候、諸兄におかれてはつつがなき事とお喜び申し上げます。
さて、今期のオープンは9月17日(土)とさせていただきます、現在七転八倒の準備中であります。

天変地異におきましては、百年、千年に一度の事が頻発しています。人間のシャバ、怠惰な管理釣場においても百年に一度の事があってもいいのではないかと思い、百年に一度の放流を用意させていただきました。「ニジマスよりサクラマスの方が多い池」であります、ニジマスの放流量の2倍のサクラマスを木曜日に池入れします。降海型のヤマメの事であります。過去の釣人生においてヤマメにあまりご縁の無かった方にはご来店をお勧めします。「ウォルトンの池に向かひて言う事なし」となるはずです。

James Pond再開します、イワナとサクラマスで始めます。

Trout Hatcheryは隣接する護岸の工事のため、オープンは未定です。

2011年7月3日日曜日

天高き秋まで

今期の営業は本日で終了いたしました、諸兄には今期もご愛顧を賜り厚くお礼申し上げます。

またぞろ熱い夏が来ます、どうぞ皆様ご自愛ください。天高き秋のその日に、マス類共々お待ち申し上げます。

2011年7月1日金曜日

last weekend

梅雨明けをもって今期の営業を終了する予定ですが、この週末がその時の気配と察します。最後の放流を行って秋までのんびり、と行きたい所ですが、お盆まではアユ商戦の真最中、晴耕雨読の生活はその後と決まっています。

山形県のマス類販売業の社長が先週他界した、小生創業以来20年の付き合いだった。氏は東北地方のイワナの養殖にその黎明期から携わって来た。小規模の養殖業者が多かった中、その全てに業界を取巻く情報を提供し続け、全ての生産物を買い支えて魚価安定に貢献してきた。やがて迎える情報化社会で、その生産者達は自らの営業能力を誤解して自前での販売を模索し始める事となる。その結果、安定した質と量の供給が挫折し、イワナの魚価暴落を招く事となった。

震災以後その生産者達の販売環境は過去最悪の状態にある、今こそ、かくなる時節こそ氏の手腕が強く求められる時であった。脱藩した生産者達の思いも同じだろうと推察する。残念であるが、東北に氏の代理が務まる人物はいない、イワナのGod Fatherはもういないのである、合掌。

2011年6月22日水曜日

You need knives and forks.

日中はスプーンへの反応がきびしいようですが、まだ行けそうです。池水の透明度は依然として高く、フライの方はドライでお楽しみいただいているようです。
小生としてはすこぶる良好とは言えない釣果の中で、営業を継続する事に罪悪感に似たタメライを感じます。そこでこの土曜日、トップシーズンの1日量をはるかに超える魚群を放流する予定です。午前9時半頃に行います。初夏営業の試金石、これで釣れればしばらく営業継続です。当方といたしましては、十分な原価をご提供する事でその責を果たし、釣果につきましては様気、釣技の事情によるものと傍観する事ができると言う訳です。シーズン終盤に来て放流を軽減し営業しているご同業の多い中で、小生の小心さを露呈するこの大量放流、またぞろ利益を圧縮する要因となりそうです。某電力会社のごとくの厚顔さを学ばなければ、当池には未来永劫利益は望めないのであります。

南三陸町産ギンザケの幼魚の状態は回復基調にあります。摂餌活性も高くなり瘦せ細っていた魚体も回復しつつあります。小生としても思い込みが強い魚群となり、当池に収容されたオマエタチはもう安全なのだ、怯えたり苦しんだりする必要はもう無いのだ、必ず守ってあげるから安心して成長してくれ、と毎日願っています。

このギンザケを当方に避難させて来た同業者の談。彼の家は奇跡的に自宅が津波に流されなかった、家族も全員無事だった、それが周囲の方々に許容されず、近隣で浮いた存在になってしまった。悲しみを共有できない存在と無視される事もある、この事がこの震災で一番つらい事だ。何とも申し上げる言葉もありません。

2011年6月16日木曜日

「後方」支援

またぞろ雨模様の週末、水温が上がらず当方としては歓迎すべきですが、お客様の出足はあまり望むべくもありません。しかし先週の日曜日のごとくの突然の大混雑のリスクを軽減するために、潤沢な放流魚は備蓄しておきます、ホウライ主体となります。池水の透明度はさらに上昇しています、そのため放流効果は即効性に富み、マス類の追走が目視できる状態にあります。この透明度はこの時期としては異例な事、昨今何が起きても驚かない小生としても驚愕のクリアー ウォーターであります。

ご案内が遅くなりましたが、過日のランディング ネットの販売により募集させていただいた義援金は、当方のゴールデン ウィークの売上金の一部を加えて、南三陸町災害対策本部宛てに寄付させていただきました。ご協力ありがとうございました。

南三陸町と言えば、昨日同町の同業者が銀ザケの幼魚を当方へ運んで来ました、「コーホー サーモン」であります。あの地変に耐え、かろうじて生き残った魚群でありました。何とか無事成長させて、養殖魚としての本望を全うさせてほしいとの同者の熱い想いで当社へ避難してきました。けなげな幼魚ありながら、強運のコーホー サーモン、是が非でも9月のオープンにはその雄々しい姿をWalton Gardenで披露させたいと考えています。秋風が吹く時節になつても、諸兄の被災地への想いが不変である事を願いつつ、であります。

2011年6月8日水曜日

センセイ

2号店Trout Hatcheryは明日から夏季休業に入りますが、当店はまだまだ行けそうです。安定しない天気のおかげで水温がさほど上がらず、時間帯によっては極めて良好であると感じています。この週末は曇天の予報、これがまた釣れるのであります。

またぞろ国会議員のセンセイ方が離合集散の体、やる事他にあるのではの感、なぜセンセイなのか理解に苦慮する。
震災復興の会議が有識者、学識経験者を主体に行われている由。多くの期待はできない、今回の被害もセンセイと呼ばれているであろう彼らの「識」が稚拙であったために甚大になった、まずはご自分達に「識」が無いという謙虚から会議は始められるべき。

当店のお客様諸兄のほとんどは、センセイと呼ばれない方々である事は幸いであります。

2011年6月3日金曜日

ホウライ放流

関東周辺の河川で今週アユ釣りが解禁になりました、小社もアユ一色です。

俗称ホウライとヤマメを放流します。このホウライは無紋のニジマスの事、縦縞がないシマウマのようなもの、疑う事なくニジマスで、正真正銘oncorhynchus mykissであります。愛知県の水産試験場の鳳来支所で発見されたのでこの名前がついています。旧鳳来町の地名の由来は、この地に鳳来寺という徳川家康ゆかりの寺がある事です。かくなる無紋のニジマス、小生もその発見当初より微細ですが携わってきました。当Walton Gardenの開業当初に、なんでこんな所にホウライがいるのと申される客人に憤慨した事を記憶しています。

そのホウライ、引きがいいと釣人の俗説があるそうです、そんな事はない、その事をご検証いただく為に、当方で孵化したその魚群を放流します。

2011年5月19日木曜日

ヤマメ放流予定

夕方の好調は依然続いています、日没が遅くなっているので6時半頃が最高の感。久しぶりにヤマメを放流します。岩手は遠野、民話の里から届きました、ご堪能ください。

Trout Hatcheryはこの土曜日に夏使用でリニューアルします。

2011年5月6日金曜日

Hatchery 夏使用に

連休もほぼ終盤、多くのお客様のご来店ありがとうございました。その結果小生もマス類も疲弊しています。営業を終えて琥珀色の飲料とともに過ごす最高の時間、本来であればバッカスの神にいざなわれて至福の時間となるはずでしたが、昨今は否であります。遊魚という事業がこれを阻害しているのだと思います。震災に関する報道を見るにつけ、小さいながらも一企業として、社会インフラの一翼を担えない事業である事が明白だからです。このことに多少のためらいを持ちながらの、夕食となります。

連休に穴場だったTrout Hatchery、イトウの捕獲者は3名様、喧騒のない釣場でご満足いただけたものと思います。期間中に放流したジャガー、ブラウンも活躍したようです。この2号店、9日(月)からしばらく休業いたします。詳細はTrout Hatcheryの放流Menuをご覧ください。

2011年4月28日木曜日

釣れたって言うと、釣れたって言う!

連休の始まりです、新緑の時節です、あらゆる生命体の活性が際立つ時が来ます。この事が、疲弊した世相から脱却するよき機会になる事を祈ります。

現在当池の池水のコンディションは今期最高の状態です、適度な透明感を保ちマス類も各所に分散しています。それに起因してマス類の活性も抜群と感じています。水温は18℃程度ですが、本来摂餌活性が最も高くなる水温域です。養殖現場では調子にのって餌を与え過ぎて、トラブルを起こすのもこの水温域であります。

日没前後の1時間程はおびただしい数のマス類がハッチしています、嗚呼今年も原価を積上げ過ぎたなと反省し、伴う利益は希薄であったと落胆する時刻でもあります。表層で入喰いの状態が続き、歓喜の声に乗り遅れたお客様の右往左往の様を傍観させていただく楽しみの時刻でもあります。フライの方はドライでお楽しみいただけます、フライフィッシングの醍醐味をご堪能いただける事を確信しています。

2011年4月20日水曜日

穀雨

安定しないお天気の毎日が続きます。当池のマス類もご機嫌麗しからずの感、しかし朝夕は極めて活性が高いように見受けられます。池水の透明度が上がっている事も加勢して、フライではドライで釣れています。予報では今週末の天気は下り坂、震災以後のレジャー業界にとっては涙の雨となります。しかしこの週末の釣果は大型連休のご来場者数を左右する天王山、当Walton Gardenは出します、釣人の多少にかかわらず放流します。放流の即効性に欠ける当池としては、本番に向けて池中在庫を増やしておく為にも重要な放流となります。

周りの田んぼでは田植えの準備が活況です。餌を与えなくても収穫できる農家がうらやましいと毎年この時期に思います。養殖業は売れても売れなくても餌は与えなくてはいけない、出荷サイズに育っても、大きくならないように、やせないように維持飼料という切ない餌を与えているわけです。魚が小さいとかデカいとかいう釣人のご要望に、釣堀を併設する養殖場のオヤジ達はウルセー コノヤロウと内心思っているはずです、態度にはオクビにも出しませんが。

2011年4月15日金曜日

残る桜も散る桜

先週に引続きレギュラーサイズの過剰放流となります、もはや不良在庫となりそうな小社のニジマスであります。㋄の連休前後に売れる事をもくろんで仕込んだニジマスでありましたが、空振りに終りそうです。

各地の河川漁協は在来マスやアユの放流事業を中止または縮小しています。養殖業界のおびただしい魚類の行き所はあるのでしょうか、考えない事とします。

桜は満開、現実の阿鼻叫喚をシリ目に満開。いつも桜が咲く時期の小生は極めて多忙です。花見なぞは無縁の事、毎年「黄桜」で済ませていました、今年は違う意味でカッパッパーのパーであります。

2011年4月8日金曜日

昨今釣場事情

おかげ様で当店のご来場者数は震災以前に回復し、誠にありがたき事と存じます。しかしメッカ北関東では時間を要す所もある由、五月の連休までに回復していただく事を祈ります。かくなる事情で、養殖業界ではニジマスに余剰感があります。当社も同様、行き先を失くしたマス類はWalton Gardenに放流される事となりました。この週末からレギュラーサイズのニジマスを先行して放流する予定です、匹数が多いので数釣りが期待できます。

500円のランディングネット販売による義援金募集はこの週末で〆切ります、多くのお客様のご協力を賜り厚くお礼申し上げます。高額所得者のこれまた高額な義援金や寄付の報道があります。しかし寄付等の価値はその金額では決まらない、この事を聖書では強く戒めています。持っている物の内どれ位の物を寄付として差し出したか、これが肝要だと説いています。

2011年3月31日木曜日

学ばない国家

今日で3月も終り、失意と絶望の月は終わりました。明日からは希望の光が差し込んで、暗黒の祖国に春が訪れてくれる事を願うばかりです。今の釣果は格別なものがありますが今週末から従来の放流をします、まずは西の知人からいただいたジャガーをご用意させていただきました。

連日暗いニュースばかりですが、ことさらに道徳心を炊き付けるようなコマーシャルにはいささかウンザリです。言われなくとも分かっている事ばかりですし、どう頑張れと言うのか具体性に欠けると思います。執拗に繰り返されるそれは国家のプロパガンダ同然で、太平洋戦争当時の世風をホウフツさせます。振り返れば国是の名のもとの戦争の結末は原子爆弾、その後遺症で亡くなった人々を含めると死者数は広島と長崎で計37万人余。かくなる核の恐怖を体験した国なのに、37万人余の尊い犠牲を無にして、数十年後にはこれもまた国是の名のもとに原子力発電所の建設増、そして今回の事故。地震津波は災害ですが原発事故は人災、国策の愚かさがまたも国民を暗黒の谷底にたたき落とした結果となってしまいました。嗚呼何と嘆かわしき日本なりや、物質至上の米国の価値観を捨て去って、本来の日本の、心物に重きを置く価値感を持つべき時に戻る時が来たように思います。

2011年3月22日火曜日

アガペーの愛

先週末はこの時節にもかかわらず多くのお客様にご来店いただき、厚くお礼申しあげます。
不謹慎ながら釣りに来た、と申される方が多かったようですが、暗い世情の中ひと時の安息があっても何人もとがめるものではないと考えます。しかし、当方の釣果情報なぞは営利的な行為の最たるもの、それこそ不謹慎きわまりないので慎みたいのですが、あまりに釣れるので露呈させてしまいます、地震以来ご来場者数が少なかった事が最大の要因です。50㎝級のヤシオマスはご来店全ての方が捕獲なさったようです。

多くのボランティアの方々が被災地に出向いているとの事です。その精神は称賛されるべきものではありますが、一部には自己満足を具現化している方々もいるようで、小生にはその貢献には少しの違和感があります。被災地においては、訓練されたプロフェッショナル達が職命にかけて奮闘している、足手まといにならない事を祈る。家族を亡くした人の悲しみは家族を亡くした人だけが、家を失くした人の絶望は家を失くした人だけが理解し得る事、御身が平和な人の励ましの言葉は彼の地では空々しく響く。少なくともご自分達の食糧、水は持参する、避難所の便所は使わない、当然だと思う。

故郷長崎の教会では、被災地の為の礼拝が毎日行われている事だと思う。遠く長崎で自分達の為に祈っている人々がいる事を、彼の地の人々は知る由もない、感謝もされない、それなのに祈り続ける、これは無償の愛、代償を求めないアガペーの愛なのである。この時節多くの国民に求められるべきはこの愛に裏付けられた支援だろうと確信する。

2011年3月17日木曜日

「沈黙」

諸兄、お元気か、被害はありませんでしたか、つつがなき事を願っています。

小社では、釣池の護岸が約30m崩落、養殖場のアユの約2割40万尾が斃死、ボデイブローは効きましたが、彼の地の同胞の苦難に比ぶれば軽微な事、与えられし試練と享受し、釣池に関しては昨日全て復旧させました。

またぞろ良寛の話で恐縮ですが、かつて三条大地震の時、子を亡くした母親を見かける事になった良寛和尚はどうしたと思いますか、嘆き悲しむ母親の横で良寛さんはどうしたか、一緒に泣いたそうである、母親の涙が枯れるまで一緒に泣いたそうである。悲しみのシェアリングと言うらしい。政府の首脳部よ、何もできないならそれでいい、未曾有の災害である、人知人力の及ばざるは納得してもいい、しかし何もできないのであればせめて取りつくろいは止めて、被災地に行って被災者と一緒に泣いたらどうだ、避難所に行って打ちひしがれる人々とともに泣く位の時間はさいてもいい、その方がまだ国民心情としては許容できる。有事、乱世において人の力量は計られる、自らの命と引き換えに国家を守る、彼らにはその位の決意が絶対に必要だと感じる。

しかしなぜこのような大災害が起きてしまったのか、地質学的な事ではなく運命的な疑問である。1万人余の人命が失われたとの報道もある、なぜ運命は平穏に活らす人々の命をかくも残酷に奪う必要があったのか、神はなぜ救いを与えなかったのか。まさに遠藤周作の著する「沈黙」である、今も肉親の無事を祈り続ける人々がいる、その祈りに神はいつまで沈黙を続けるのか、その祈りはすでに天に届いているはずなのに。

2011年3月1日火曜日

おにぎりの愚

お待たせいたしました、大型魚をご用意させていただきました。釣人には仰天の大物であります、しかしその仰天すべき大物、まさに天を仰ぐがごとくの大物の正体は、ご来店の方だけが知り得る事といたします。架電にてのお問い合わせは平にご容赦ください。
池中在庫が猛烈な勢いで増加しています、当分の間お持帰り尾数は30尾までといたします。

またぞろアユの仕入れで山口県に行って参りました。今回は無事な航海である事を祈りながらの出発、他の業務に追われて遅れめの出発、昼飯は車中でと決めコンビニのおにぎり2個を携えての出発となりました。買い込んだおにぎりは「鶏飯」と「サケのハラス」なるもの、軽快な道中でさてメシの時間、そこから悪夢のごとき時間が過ぎて行く事となります。
最初にほおばったのは「鶏飯」、こいつが何と一口かぶりついた時点で、残りがバラバラになって落下してしまいました。嗚呼、何たる事。消沈しながら原因を検討した。「鶏飯」はご飯一粒一粒が醤油タレの被膜に包まれ、その被膜が飯粒どうしの粘着性を阻害しているのだと憤慨した。片手で食べるには危険を要すと結論。
次に食らい付いたのが「サケのハラス」、気を取り直して一口、くずれない、おにぎりたるものかくあるべしと得心した次の瞬間、道路の段差。空荷のトラックは段差を正直に吸収してしまいます、そのショックで当おにぎりの最中央部に埋設してあるサケが、本体から離脱して落下、アクセルペダルの横に鎮座してしまいました。原因は、このサケは南米チリから輸入された銀ザケに相違ない、脂質の高いその魚肉の中でも最も脂の多いハラスの部分、その表面に浮き出た脂分が飯粒との結合を、これまた阻害しているのだと分かった。
かくして結局胃袋に収まったのは、一口の鶏飯と、これもまた一口の具の無いおにぎり。途方に暮れた道中でした。

2011年2月24日木曜日

藤枝梅安の針をもって

大好評だったので先週に引き続き、Catch and Taste推奨週末でいきます、先週と同量の放流を決行します。一雨ごとに春が近づいて来ている事を実感できる毎日、当池は水温も程よく上昇し、一足先に百花繚乱の趣。カミサンの嗜好のアロマも展示販売しています、Trout and Aroma Therapy、癒し過ぎの感があります。

大物をヒットさせながらも手元でバラす方か多いように感じます。フックは鋭敏な物を使用してください、より釣果が上がると思います。仕掛け人藤枝梅安のそれの様に、鋭利なモノを。

2011年2月18日金曜日

Catch and Taste推奨週間

水温が上昇中で、連日好調を維持しています。以前のWalton Gardenに戻ったようで、非常に良かったとのご評価を賜りました。ちょっと待て、ちょっと待ってくれよ、良かった以前があるという事は、良くない以後があったという事。聞き流すわけにはいかない、かろうじて持ち合わせている自尊心を大きくえぐられたの感。そこでこの週末はドーンといきます、大量のマス類が小生の憤慨とともに当池に吐き出される事になります。これ以上の放流を見た事があるなら言ってみろ、これで釣れないなら腕のせいだ、どんなもんじゃい!と言いたい為に、ただこの一言を言いたい為に、社内の懸念を振り切って、放流します。すでに蓄用池に搬入済み、あまり詰め込みすぎて、背びれを水面に出して泳いでいる個体あり。

熟慮すると、いい年をしてムキになって放流する姿はあまりにコッケイであります。そこで、上記の内情は内緒にして、多くの方においしいマス類を召しあがっていただきたい事を名目に、大量のマス類をご提供するという事にしておきます。お持帰り匹数は以前のとおり、お1人様30尾まで結構です。無料の氷もご用意しています、魚用でも、水割り用でも用途は問いません、ご自由にお持帰りください。

2011年2月11日金曜日

鱒高人低

雪は積もって売上は積もらない、マス類の活性は高く釣人のそれは低い、そんな1日でした。明日も雪の予報、白銀のWalton gardenは人跡を拒む秘湖を演出しています。

先日山口県にアユの種苗を仕入れに行ってきました。その帰路、大型の輸送車両の前輪が高速道路上でバーストしました。それも2度、最初は岡山県の山陽道で、2度めは静岡県の東名で、2回めはスペーアータイヤも無く、我が身の不運を悲観しながらロードサービスの救護を待つ事となりました。高速で走り去る他の車両を眺めながらの車中で、ふと良寛の思想を思い出す事になります。以下の思想であります、過去に起きた全ての事を受け入れろ、後悔やねたみを捨て悩み悲しむ事無くすべてを受け入れろ、そうすると心が平安になる。そしてこれから起きる全ての事も受け入れろ、人生の一大事はこの世に生まれた事と死ぬ事の二つ、その間に起きる事は小事にすぎないと続く。確かにそうである、おつしゃる通りではありますが、不肖な小生は不徳の身、高僧の教えにはほど遠いと悲観する事となり、悲観が悲観を呼んだ車中でありました。

2011年2月10日木曜日

原種のドナルドソン放流します

40㎝超のドナルドソン、銀鱗に包まれたドナルドソン、スチールヘッドと見まごうドナルドソン、針葉樹林に沿って流れる北米の川をホウフツさせるドナルドソン、こいつを放流します。明日は雪の予報、もし積雪したら、ドナルドソンを釣るのに最高の情景が演出される事と存じます。

2011年2月6日日曜日

T.Hatchery,produced by Rodio Craft

この週末は尺イワナが更に活況、岩魚祭りの感でありました。尺超えのお客様は2日間で32名様、小生として得心の行く結果となりました。

2号店の放流Menuでご案内いたします通り、2号店はその営業をロデオクラフト社の全面監修により再出発させます。絶対の信頼に足る同社である事を確信した小生の、経営的判断であります。

上記の事によりT.Hatcheryは、その人事からしてゲームに重きを置く釣り場に変貌していく事でしょう。そこで当Walton Gardenは、癒しの釣り場である事を更に特化して行きます。哲学的な釣りをご提供しつつ、トラウト セラピーなるを掲げ、2号店と相反する方向に速度を上げて進んで行きます。諸兄の旧に倍するご愛顧を賜りたくお願い申し上げます。

2011年2月3日木曜日

在来マスは美しい

ヤマメとイワナが依然好調なので、またぞろ今週末も同menuでいきます。ただし今回は、イワナでもヤマメでも30㎝以上の個体を釣った方に1割引きの券を差し上げます。イワナに関しては放流魚の過半が尺超なので、高い確率で割引券をご配布できると存じます。

2011年1月28日金曜日

源流Walton Garden

先週に大好評を賜った、尺ヤマメ+尺イワナを今週も追加して放流します。期間中の2割引券ご獲得の方は6名様でした。お1人で2匹づつ釣った方(割引券2枚)もいらっしゃれば、後1cm届かず失意の中で帰路に着かれた方も。いづれにしても釣り場での出来事です、一喜一憂も浮世の常と軽く流していただく事をお勧めいたします。

アユの稚魚を池入れしてから何となく気ぜわしく、このコラムもご無沙汰してしまいました。しかし本日は筆マメなふりをして、温かい室内の仕事を選択するが一番と、寒さより逃避しています。今後頻繁に更新されていたら、小生のサボりとご理解下さい。

先日、阪神大震災後の被災地の現状を報道する番組を多く拝見しました。復興した街並みの影に、未だ多くの精神的、経済的な傷を癒す事が出来ない方が多く存在する事に心が痛みます。小生も、愛する者の急逝や経済的な困窮を、小生なりに経験して来ました。学んだ事は、人にとって思い出を持ち続ける事はとても大事な事ですが、それよりも希望はもっと大事であると言う事。非情な事ですが過去より未来を優先させる決断が肝要と考えます。過去と他人は変えられないけれど、将来の自分は自分で変える事ができると言い聞かせて、並以下の能力しか持合せない身でありながら、未だ日々奮闘中であります。

2011年1月20日木曜日

尺ヤマメ+尺イワナ=2割引券進呈

この週末は尺ヤマメを放流します。昨年もご紹介しましたが、八丁ヤマメというブランド ヤマメであります。その美しさは文言でお伝えできません。清純、華麗、清楚、何と申し上げるべきか。

アユ種苗の入荷の真最中で、例の規格外イワナの飼育池を整理しようと思ったら、まだまだいました。そこでこの週末、当方産の尺イワナと上記尺ヤマメを合わせて放流しようと今日決めました。加えて、それぞれを各1尾以上釣り上げた方に2割引券を差し上げます。捕獲魚には小生の厳正な採寸を要します、受付までご連絡下さい。

2011年1月12日水曜日

極寒

この週末が尺イワナの特売の最終となりそうです。先月より投入した規格外イワナは計1700㎏、約5000尾、単純に期間ご来場者数で割りますと、お1人様あたり約2.5尾の計算になります。各地にアウトレットの売場が活況のようですが、メーカー各社にとっては刹那的な販売である事がよく理解できました。やはり正規商品が適正価格で流通して行く事が肝要と思います。ともあれ当池の尺イワナにつきまして、割高についた方にはお詫び申し上げます。ニジマスは匹数重視の放流になります。

お正月その後の連休とお仕事以外で疲弊されたであろう諸兄も、すっかり昼間のパパに戻られてご多忙の事と存じます。
最近当池を傍観していますと、ご来場者の平均ご年齢が上がったように感じます。2号店の影響と考えられます。トラウト セラピーの本領発揮の機会と認識しています、それを取巻く環境作りはカミさんに委ねる事が賢明、長靴を履いた小生には似つかわしくありません。

しかし上記の事は、小生にとっても居心地のいい環境となります。加齢の為どうも若年者の語り方が耳に心地よくなく、許容できません。未だにメールと言えばまずair mailが頭に浮かぶ小生としては、略語が多く、いびつなアクセントを不快と感じてしまうのです。スパゲッティはいつからパスタになったのか、ズボンもいつパンツになった、キッチンは台所ではいけないのか、尽きぬ事ばかり。メディアに洗脳されすぎて、その横文字を語学的な裏付けのないまま使用しているからなのでしょう。ちょっと前のボジョレー ヌーボーの陳腐な盛上りの際も、どちらかと言うとボージョレと発音した方がより原語に近いとカミさんに言ったら、どっちでもいいのだと一喝されました。彼女こそは時代遅れの小生のよき理解者とのぞんでいただけに、敵は身近にもいたの感であります。

2011年1月10日月曜日

春遠からじ

放流魚のサイズを30~40㎝と大きくしています。このサイズ特有の躍動をご実感いただけたものと存じます。

成人の日である本日の天気は、祝福されるべき若者を取り巻く社会情勢を象徴するがごとくの荒天。明日からは擁護してくれる傘もなく、シャバの厳しさを一身に受け止めて生きていかねばならない事を実感するに、最適の天気だったかもしれません。しかし厳しさだけではなく、夢と希望も彼らに平等に分け与えられています、我が身をも焼き尽くす情熱を持って、夢に向かって突っ走ってもらいたいものです。
小生のようにアウト サイドを生きて来た者としては、若者たちには肥えた家畜になってもらいたくない、その身は痩せこけていても自力で自由を勝ち取っている野生動物のような誇りを持って、体勢や地位にこびないロンリー ウルフ然とした生き方を選択する若者が多く出現する事を希望しています。

2011年1月7日金曜日

寒イワナ

お正月も終わり、あの喧騒から解放されたマス類はすこぶる元気であります、傭兵である事を忘れたがごときの様です。本日は放流を伴わない平日にも関わらず良好、年末からの放流群の躍動は今頃になって活況。イワナは全てのお客様のお手元に届いた様です、スプーンで、特段のかまえも必要無く釣れています。理由は簡単、大量のイワナを放流しているからです。センエツですが、今の当店ほどイワナの放流比率の高い釣堀は無いと思います、不本意な放流が功を奏しました。

昨日と今日は冷たい北風に悩まされ、ご来店のお客様にはお気の毒でした。この寒さの中で、お金を払って釣りをする事、この事は小生を含む興味の無い者から見ると理解しがたき光景です。しかしご当人には至福の時間、精神の平安を支える他に代えがたき時間なのでしょう。池波正太郎も長谷川平蔵をもって、人間の生きがいなどと言うものは、朝飯がうまかったとか、夕方ふらっと遊びに出たとか、日常のささいな事にあるものと言わしめています。同感、かくも冷える夜は軍鶏鍋で熱燗、平蔵ならずとも望むところであります。

2011年1月2日日曜日

Left wing ballade

復活しました、ベツレヘムの話しではありません、当Walton gardenの事であります。午前10時頃からその予兆あり、正午には表層で激震、余震は夕刻まで続きました。あの多勢の釣人に対峙しながらも、よく踏み止まったと当マス類を称賛します。まあ、彼らは休明けみたいなもので、体力、気力ともに充実していたのでしょう。

レストハウスから見て左側が特によかったと思います。特に排水口付近は最良の感、左翼に歩ありです。議長席とも言えるハウス前は並、右翼は良としませんでした。

お正月とは言え例年程の混雑も無く、水魚も復調し、2号店も落ち着いて、2号店開設を決めた時から続いた小生なりの心労も軽減された感、一服の休養も必要かと考えていますすが、元来のセッカチと貧乏性の小生、気ぜわしく動いていないと逆に疲弊します、俗な文言で言う青モノ系であります。明日も失速する事なく放流します。

2011年1月1日土曜日

謹賀新年

元旦より多くのご来店を賜りお礼申し上げます。マス類と羊飼いにとっては、元旦と言えども特別な事はなく、さりとて普通の日ではない気配のなかで、昨日、一昨日と同じ作業が始まるわけです。今日も元気で過ごせる、充実した一日が訪れてくれた、この事に感謝しながらの始まりです。今年の展望、目標なぞと高き志しは望まず、今を精一杯生きる、懸命に生きる、この事を連続させる事をもって、明るい未来につなげていこうと思っています。「明日ありと思う心のあだ桜 夜半に嵐の吹かぬものかは」親鸞。

年末より、寝ているのか死んでいるのか見まごう当池でしたが、やはり寝ていただけのようです。やや熟睡の感はありましたが、本日午後に目覚めたようです。まだ歯ブラシを加えた位の程度ですが、確実にさえて来ています。午後二時以後は中、表層で当池本来の釣り味をご堪能なさった方も少なからずいらした様です。本日の放流量も二日分、寝ぼけ過ぎたマス類には、明日からは朝もガンバってもらわないと困ります。お正月の繁忙期に諸行無常なるも限界があります。

明日ご来店のお客様、釣り上げたマス類に小生の心境をお口添えいただきたく、お願い申しあげます。