2011年12月13日火曜日

「泣けとごとくに」

宮城県南三陸町産のニジマスを放流しています、即効性が高くよく釣れます。彼の地で仕入れた群を、Walton Gardenの釣池の水で一週間程飼育してから出しています。低水温や濁水に慣れた群が、当池の水に馴馳された事でよい結果になっていると考えます。

そのニジマスを仕入れに南三陸町へカミさんと出かけた。湾の奥に位置する町の中心部は、文言で表せないほど悲哀に満ち満ちていた。態度には出せなかったが、心の中で手を合わせ、車窓から犠牲者の冥福を祈った。誰しもがそうするであろう光景であった。
夕暮れの北上川を渡って帰路についた。この川を逆流した津波で多くの児童が亡くなった小学校の悲劇が思い出された。「一握の砂」に「北上の岸辺目に見ゆ、泣けとごとくに」と言う有名な歌がある、啄木の歌意とは違う事は承知しながらも、この「泣けとごとくに」と言う言葉が何度も込み上げて来る、切ない帰路であった。