2014年11月26日水曜日

コーホー サーモン レクイエム

コーホー サーモン、ギンザケであります、これを約7,000尾用意しました、週末に放流します。

岩手県の知人が当地へ運んで来ますが、これにはこの養魚場の悲痛な思いが込められています。養魚場が位置するのは山間部、最後の集落から車で30分程奥まった所にあり、冬季は除雪も入らず通行不能になる場所、管理にはスノー モービルで行き来するとの事。その雪が降る前に残ったギンザケを少しでも搬出するべく、魚価を問わず売りたいと小社に打診して来た次第です。生活排水が一切混入しない河川水で卓抜した養魚環境を得た代償だと、からかいながら2トン程引受けることとしました。その彼らが孵化してから今日まで水面を通して仰いでいたものは、木々と星くらいだったでしょう、それがトラックに乗せられて、遠くに運ばれて、有料釣場で疑似餌に翻弄され、都会人の精神的圧迫を解消する標的となる、この事を演出する小生は悲哀の思いでいっぱいであります。

主よ、傷付きしコーホー達を癒し給へ。罪深き小生を許し給へ。

2014年11月21日金曜日

♪わかってください

この週末は好天予報の3連休、釣人達が遠出をする傾向があります。当店の過去に鑑がみると、ご来場者の混雑は軽度であります。マス類は混雑しているのに釣人は少ない、近場で釣りでもとお考えの諸兄には好機と存じます。そう言う出不精な方々に最大60㎝の個体群をご用意しておきました、晩秋のWalton Gardenでご堪能いただきたいと存じます。

もうすぐ12月、管理釣場も最盛期を迎え業界が活気付きます、そしてかの集団も。常在戦場なぞと長岡藩の家訓を引用して我が身の苦悩を嘯く、志願したのではなかったのですか。辺野古はダメ、10%への引上げはイヤだ、最終処分地はコマる、そう申し上げているのですが聞こえませんか。

2014年11月14日金曜日

涙の放流

この週末は極めて不本意な放流を行わざるをえません。先般から申し上げているように、アユ養殖のオフシーズンであるこの時期に心身の平安を取り戻すべく、週1回の温泉旅行を企てています。先日も秘湯に泊まろうと、養殖池の点検もほどほどに出かけることとなった。22池ある養殖池の、とある池の前、養殖機材のモーターに微かな異音を感じた。小生のはやる心は障害を楽観的に考える思考へと変じてしまっていた。

翌日の夜帰ってみたら、嗚呼何と。この先は申し上げるに及びません。湯煙りを背に美酒に酔いどれていた間に事は起きていたのであります。意気消沈し我が身の愚かさを嘆く事しばし、心身に良しと決め及んだ愚行が新たな苦痛の種となってしまった。当分この池の前を通るたびにこの悪夢を思い出すのは平安を乱すと考え、生き残った群を消し去る事にしました、約500㎏かなりの量です、多すぎるのは承知、利益は先で取り戻す、そう言い聞かせながら行き先は釣池、最善の解決策と得心。

不在の時に限ってトラブルが起きるというのはよくある事、外遊中の総理にもこの事を連絡してあげたほうがよろしかろう。

2014年11月7日金曜日

マス類の品格

去る連休の多量放流はまずまずの成果をあげ安堵いたしております。特に40㎝級の個体群は、その体高から振り出すトルクに高いご評価を賜りました。

感動の無い所に人は集まらない、小生の釣場経営の理念であります。その為に成すべき事は多々ありますが、まずはマス類の品格にこだわる事であります。誰が見ても良質の魚だと感嘆するものでなければならないし、マス類であると言う点では合格しても、凡常な魚は放流しない、精悍さか強さや美しさか、何か人の心を打ってくるもののない魚は放流しない。人間にも人格の高下があるように、魚にもそれがある。人格ならぬ魚格のある魚でなければ当Walton Gardenには放流しないのであります。