2010年4月30日金曜日

経時劣化

休み前の卸売市場へのアユの出荷と、月末と、モロモロが重なって七転八倒の小生とは違って優雅な七連休の諸兄のご来店が多くございました。心配した水温上昇による弊害は事無きを得、まずまずの釣果だったようです。当池のマス類がこのブログを読むべくはありませんが、一極集中はやや緩和されました。

今日で四月も終わり、随所でお見受けした初々しい新人諸君もだいぶ社会になじんできた事でしょう。放流直後の新マス類も自由の身になったと勘違いし、はしゃぎすぎてシャバの厳しさを実感することになります。その結果として稚拙な釣技に反応しないスレたマス類になって行きます。
発眼卵の時から飼育していた小生としては、彼らが釣人をホンロウする姿に驚くことがあります。何年ぶりかに出会ったウブだったはずの初恋のミヨちゃんが、クラブのやり手ババアに豹変していた、という感じです。

2010年4月29日木曜日

移動性高血圧

連休初日の本日、ご来場者数は平日なみ、まして昼からは強風、血圧が上がる要因ばかりでした。お客さまには笑みならぬ苦笑いがお見受けられたように思います。

釣果は早朝に集中。午前4時代からご入場のお客様は入れ食いだったそうです。当所の開業時刻の「日の出」は概念的なもので、銚子気象台の発表するそれとは違います。薄暗い4時でも夜明けと解釈なさるお客様はどうぞご入場ください。必ず釣れます。それにしても一極集中は好ましくありませんね、釣果も米軍基地も分散してくれないと困ります。

午後の強風は想定外、特にフライのお客様にはお気の毒、そのリーダーは風に舞い思う所にキャストできないご様子でした。我が国のリーダーも風に舞っておられるご様子ですが。

2010年4月28日水曜日

侍は笑わない

本日は本降りの雨、旧里美村にある当社の養魚場も泥水が流入、マス類の鰓はダメージを受けたはずです。でもこのような過酷な飼育環境で飼育したマス類は、夏の高水温や冬の低水温、そして濁り等を経験しているので販売先の釣場の多様な環境にも対応できて有利に販売できます。何事も経験を積み上げて行く事は重要なのですね。

唐突ですが、釣場を傍観していますと笑っている方が少ない事に気付きます。楽しいはずの余暇の時間なのに笑みがない、真剣に釣っているからなのか、楽しくないからなのか、何ぞ失礼でもあったのではないか、いろいろ考えてしまいます。そこでこの連休は「お客様に笑みを」を秘めたる目標と決め、その手法を検討いたしましたが、やはり放流に尽きる、魚群を濃くし釣りやすくする、これ以外にはないと毎度の結論に達しました。よく釣れてお客様は満面の笑み⇒リピート率が上がる⇒小生もほくそ笑む、という構図が望ましいと考えます。

1度釣り上げられて瀕死の重傷を負ったアルビノ一匹を、リハビリを終え体力が回復したので明日再度放流します。釣った方は優しくお取り扱いいただくとともに、経験を積み上げていけないこの個体を哀れんでください。

2010年4月27日火曜日

風林火山

いよいよ大型連休の始まりです。トラウトのトップシーズンは過ぎたとは言えまだまだ行きます。怒涛の放流を予定していますのでご期待下さい。29日~5日の間、復刻版ドナルドソンだけでも1㌧を予定しています。

このドナルドソンはヒットするととんでもないスピードで走ります。その疾き事は風の如くであります。

James Pondはブラウン、ブルック、ヤマメは当然ですが、今回はイワナを大量に放流します。しかし日中の彼らは物陰に息をひそめてじっとする傾向があります。その静かなる事は林の如くであります。

当池特有の鼻が曲がった婚姻色の強い60㎝級のマスも放流します。体高と全長の比率が1:4の魚体から発揮されるそのトルクは横綱級、足元まで引き寄せても安易には取り込めません、その動かざる事は山の如くであります。

上記のつわもの達を、火の如くの侵略にて攻略して頂きたいと希望しています。

2010年4月25日日曜日

落陽

久しぶりの好天で、多くのお客様にご来店を賜り厚くお礼申しあげます。大型魚を主体とした放流は大型魚につきましては良好でしたが匹数がのびず、総じて盛り上がりに欠けたように思われます。お客様からもこの旨のご指摘が多かったように思います。

お客様に対しまして大変失礼ですが、「♪わがままは釣人の罪、それを許さないのは釣場の罪♪」といった感じで、罪深き両者をよそに日曜の陽は暮れて行きます。

2010年4月9日金曜日

鵜の目、鷹の目

アユ養殖の繁忙期を迎え極めて多忙な毎日です、このコラムもすっかりご無沙汰してしまいました。小生の知的能力に余力がない事が原因と思われます。深くお詫び申し上げます。

養殖池や釣り池と水面ばかり見ている日々ですが、ふと見回すとサクラが満開になっていました。お花見に行かれた諸兄も多いと存じますが、このサクラの魅力はなんと言ってもその散りギワの美学にあると思います。日本人がもっとも好むいさぎよさを象徴する花なのですね。この美学はアユにも言えるところがあります、一年でその一生を終えるはかなさを古人たちもいつくしんでいたようです。植物や魚類でさえも持っている不変の価値観が我々人類にエリを正させてくれる事になるといいと思います。こりずに離合集散を繰り返す政治家殿もサクラとアユに学んで欲しいとも思います。

James Pondは完全に復調しました、透明度は抜群です。水清くして魚住まずと言う事にはなりませんので是非お試し下さい、週末は復活際として1日2回の放流を予定しています。
大好評のドナルドソンはこの週末も放流予定です。


鵜はこりていません、すきあらばと身構えて飛来して来ます。また高給取りの鷹にすがる事になりそうです。この鵜には「1羽当たりの懸賞金として当Walton Gardenの金券3万円をご提供」というのはいかがな案でしょうか。