2011年3月22日火曜日

アガペーの愛

先週末はこの時節にもかかわらず多くのお客様にご来店いただき、厚くお礼申しあげます。
不謹慎ながら釣りに来た、と申される方が多かったようですが、暗い世情の中ひと時の安息があっても何人もとがめるものではないと考えます。しかし、当方の釣果情報なぞは営利的な行為の最たるもの、それこそ不謹慎きわまりないので慎みたいのですが、あまりに釣れるので露呈させてしまいます、地震以来ご来場者数が少なかった事が最大の要因です。50㎝級のヤシオマスはご来店全ての方が捕獲なさったようです。

多くのボランティアの方々が被災地に出向いているとの事です。その精神は称賛されるべきものではありますが、一部には自己満足を具現化している方々もいるようで、小生にはその貢献には少しの違和感があります。被災地においては、訓練されたプロフェッショナル達が職命にかけて奮闘している、足手まといにならない事を祈る。家族を亡くした人の悲しみは家族を亡くした人だけが、家を失くした人の絶望は家を失くした人だけが理解し得る事、御身が平和な人の励ましの言葉は彼の地では空々しく響く。少なくともご自分達の食糧、水は持参する、避難所の便所は使わない、当然だと思う。

故郷長崎の教会では、被災地の為の礼拝が毎日行われている事だと思う。遠く長崎で自分達の為に祈っている人々がいる事を、彼の地の人々は知る由もない、感謝もされない、それなのに祈り続ける、これは無償の愛、代償を求めないアガペーの愛なのである。この時節多くの国民に求められるべきはこの愛に裏付けられた支援だろうと確信する。